動画編集者のキャリアアップとして、動画ディレクターという仕事があります。
動画編集スキルだけで収入を上げていくのは難しく、社会的な地位や収入を上げていくためには、ディレクターという立場でクリエイティブを監修する立場になることが必要です。
今回は、あまり知られていない「動画ディレクター」という仕事について、仕事内容や年収について解説していきます。
目次
動画編集ディレクターとは?
動画編集ディレクターとは、動画制作のディレクションを行い成果物に責任を持つ仕事です。
プロモーション動画やミュージックビデオ、youtube動画コンテンツなど、様々な種類がの動画編集ディレクターが存在します。
動画編集ディレクターの仕事内容
動画編集ディレクターは、実際に動画の撮影や編集を行うことが主な仕事ではなく、動画の品質に対して責任を負うよな立場です。
もちろん、自分で全て行ってしまうタイプの動画ディレクターも存在しますが、基本的にはディレクターとして品質のチェックや進行管理の業務を行います。
①企画、シナリオの制作
動画の生命線とも言っていいのが企画とシナリオの部分です。
この工程では、クライアントが求めている要素や目的を動画の中でどうやって表現するのかを決めます。
まずは、クライアントからもらった要望やイメージを元にシナリオを制作します。
そのシナリオを関係者に対して提案し、承認をもらうという流れになります。
クライアントの要件を満たすために細部まで設計し、シナリオや動画のイメージを作り上げます。
②撮影の監督
ミュージックビデオやテレビCMなど、撮影が必要な場合は、動画編集ディレクターが撮影の監督を行う場合が多いです。
小規模な案件なら動画編集ディレクターが撮影まで行ってしまう場合もあります。
監督として、カメラマンや演者に対して指示を出していき、企画、シナリオ制作の段階でイメージした動画に必要な素材を撮影していきます。
思い通りの作品に仕上げるために、納得がいかないシーンがあれば何度もリテイクします。
③スケジュールの管理
クライアントから求めらている納期に間に合うようにスケジュールを立てて、それに間に合うように各種素材の撮影や、編集作業を進行管理していきます。
例えば、YouTubeの広告動画の制作なら、動画編集の前工程として、原稿、ナレーション、漫画、商品画像などをあらかじめ用意しておく必要があります。
それらの品質をチェックしつつ、納期に間に合うように進めて行かなくてはいけません。
動画編集ディレクターの収入
動画編集ディレクターの収入は400~500万円ほどです。
動画編集者の収入は300~400万円ほどですので、動画編集ディレクターとしてキャリアアップすることで100万円ほど収入がアップするということです。
大手のテレビ局や広告制作会社などの動画編集ディレクターなら600万~1000万円ほどの収入を手にしている人も存在します。
また、独立して有名ミュージシャンのミュージックビデオの監督などを任せてもらえるレベルになれば、1000万円以上の収入を手にすることもできます。
動画編集ディレクターの種類
動画編集ディレクターと一口に言っても、様々の種類の仕事があります。
その種類の一部を紹介していきます。
YouTube広告
YouTubeの台頭によって、一気に存在感が増しているのがYouTube広告です。
YouTube広告における動画編集の特徴としては、撮影が必要な場面が少ないということが挙げられます。
例えば、サプリメントの漫画広告であれば、漫画やナレーションなどをクラウドソーシング上で発注してしまえば、リモートワークで全て完成させてしまうことができます。
いかにスピーディに新しいクリエイティブを作って視聴者を飽きさせないか、というのが大事な仕事になってきます。
テレビCM
テレビCMの動画編集ディレクターは、専門の制作会社に存在している場合が多いです。
特徴としては、関係者が非常に多いため、会議を取り仕切るためのファシリテーション能力や、プロジェクトを進めていく推進力が必要です。
コミュニケーション能力が高く、タフな人にしかできない仕事です。
ただし、その分収入も高い傾向があるので、収入を上げたいという人にはおすすめです。
ミュージックビデオ
ミュージックビデオの動画編集ディレクターは、多くの人が憧れる職業です。
カッコいい、アーティスティックな作品を作るのは楽しいですし、ミュージックビデオの概要欄には動画編集ディレクターとして名前を載せてもらうことができます。
ただし、有名アーティスを担当させてもらえるのはほんの一握りのディレクターです。
無名なインディーズアーティストや、他の業界で実績を積むことによって徐々にステップアップしていく地道な努力も必要になってきます。
動画編集ディレクターになるには?
動画編集ディレクターという仕事は、大変だけどやりがいがある仕事です。
では、動画編集ディレクターになるためにはどうしたら良いでしょうか?
キャリアアップのパターン
いきなりディレクターを任されるというパターンはあまりないと思います。
一番よくあるパターンは、動画編集の技術者として働いて、そこから動画編集ディレクターになるというパターンです。
一通り動画編集のソフトウェアを使えるようになってから、徐々にキャリアアップとしてディレクション業務を任せてもらえるようになります。
他のパターンとしては、広告代理店か制作会社の社員として採用されてディレクターになるというパターンです。
広告の動画制作を請け負う広告代理店や制作会社は、動画編集の実作業をアウトソースしたりアルバイトで賄っているという場合がよくあります。
その場合は、動画編集作業をしたことがない人であっも、動画編集ディレクターとして動画制作を統括する立場になるということがあります。
動画編集ディレクターの求人はある?
求人サイトIndeedで「動画編集ディレクター」で検索すると1,032件の検索結果がヒットしました。
検索結果を見てみると、YouTubeのコンテンツを制作する仕事が多い印象でした。
雇用形態としては、正社員、派遣社員、アルバイト、業務委託などなど、様々な形態で募集が行われていました。
特徴としては、アルバイトでも比較的給料が高いという点が挙げれらます。
通常アルバイトだと1,000円〜1,400円程度の求人が多いですが、動画編集ディレクターなら2,000円程度の仕事がかなり見つかりました。
専門的なスキルがあることが評価されているのだと思います。
動画編集ディレクターは需要が高くやりがいのある仕事
5G、YouTubeなど、IT系のトレンドによって、動画の存在感が非常に高くなっています。
そんな中で、動画編集ディレクターという仕事は今最も需要が高い仕事の一つと言っても過言ではありません。
需要が高いだけではなく、自分の作品を様々な人に届けることができるので、やりがいも大きい仕事です。
ぜひ興味を持った方は、動画編集ディレクターに挑戦していただければと思います。